Perfect Angel/Minnie Riperton

1974年リリース。名曲「Lovin’ You」が収録されています。今回は追悼の意味でいろいろと・・・
7月12日はMinnieの命日でしたね。うっかり忘れてたんですが、先週の末に思い出してあわててLP引っ張り出して聴きました。
「Lovin’ You」、もともとは彼女の息子を庭のハンモックで寝かしつけるための子守唄だったそうです。録音中どうしてもしっくり来ないというんで、庭でいつも聞こえてくる鳥のさえずりを入れてみたらいい感じになった、との事。聞くたびに感じる暖かい陽光のようなイメージ(木洩れ日のように穏やかでさわやかな陽光)は、まさに愛情あふれる彼女の家の庭そのものだったと後で知りました。旦那のアコギや覆面プレイヤーのキーボード(後にスティービー・ワンダーと判明)も同じ陽の光を見ながら演ってるんでしょうねぇ。「いい曲は言葉がわからなくともはっきりしたイメージを感じる」と昔言ったのはトム・ウエイツだったでしょうか。当時ワタシゃ中学生で、眠たい目をこすりながら深夜のAMラジオをノイズ混じり聴いてました。そこから流れる決してよろしくない音質の曲は、その驚くほど美しく高い声もさることながら、暖かい陽光のイメージをしっかりと伝えてくれました。
スティービー・ワンダーは彼女の無名時代からのファンだったらしいです。彼女の葬儀では「Key Of Life」に収録された「If It’s Magic」をハーモニカをバックに唄い上げたそうです。彼にとって彼女の存在は「Perfect Angel」であり、その歌声は「Magic」だったのかも知れんです。
当時でもまだ黒人音楽は特定のカテゴリーの中に押し込められたものでした。ただ、その殻を破ろうという胎動を皆感じていた頃でもありました。彼女の歌声はその殻を突き破ってボクらの心を揺り動かしました。
彼女についてはこのHPだけでは語りつくせないものがあります。 ご興味のある方は「ソウル サーチン/吉岡正晴著」の第六話をご覧ください。彼女はすばらしい歌手であっただけでなく、すばらしく強く清清しい人だったとの事です。(今回の記事もこちらから少し引用させていただいてます・・(^^;;; あんまりすばらしい著作なんでネタバレしときますね。)
彼女にしろ他のミュージシャンにしろ、全盛期に名作を残して亡くなっていく人がなぜこんなに多いのか。ジミヘン、ジム・クロウチ、ダニー・ハザウェイ、マービン・ゲイ、ローウェル・ジョージ・・・・etc、etc 人の平均寿命からしても、どうも釈然としないです。
1979年7月12日、2週間後の彼女の愛娘の誕生日を迎えることなく、3年間の闘病生活の末亡くなりました。多くのミュージシャンに愛されカバーされている「Lovin’ You」ですが、原曲を超えた作品は未だに無いと思います。


Comments
「Lovin’ You」、私もミニー・リパートンが歌っている原曲が圧倒的に好きです。どうしても彼女じゃないと表現する事の出来ないものがあるように感じるのです。真の意味でのソウル・シンガーなのだと思います。
Posted by: chi | July 27, 2004 at 11:46 AM
chiさん、いつもコメントありがとうございます。
唄は歌う人の思いいれの産物、だとボクは思ってるんです。水が地面に染み込むように、自然にその思い入れが伝わるのがいい曲でありいい歌い手なんだと思うんです。彼女の歌う「Lovin' You」は、そういう意味ではもう今後二度とお目にかかれないほどの傑作だと思います。
ホント、この曲をリアルタイムに聴ける時代に生まれてよかったですわー(^^
Posted by: 北さん | July 27, 2004 at 02:21 PM
TBありがとうございます。
Minnieは最高に素晴らしい、奇跡的な存在ですよね。
天才Artistの生涯が短いのは何故なんでしょうね。
神から託された才能故に、太く短くということなんでしょうか。
Posted by: JM | October 12, 2004 at 12:28 PM
JMさん、コメントありがとうございます。
JACOもそうですが、みな早くに死んでしまいます。
たっぷりと寿命の残された僕ら凡人は、いつも悲しい思いですね・・
Posted by: 北さん | October 12, 2004 at 01:44 PM