« June 2005 | Main | August 2005 »

July 29, 2005

日比谷カタン、キキオン、ヒネモス/「夏の行進宴~弦と蛇腹と管と玩具の夜~ 」(2005/7/28)

-日比谷カタン/キキオン/ヒネモス-
-at Manda-ra2 in Kichijoji -

ヒネモスの大野くんから、「アコーディオン好きなら「キキオン」いいですよー♪」と言われて、昨日は吉祥寺はmanda-la2に「夏の行進宴~弦と蛇腹と管と玩具の夜~ 」と称するライブに行ってきました。
20050728mandara2-1

で、強烈に感じた事は 「現実」と「非現実」の境界と言う事。最初に出ていた日比谷カタンを聞いてそう思ったデス。

20050728mandara2-2
目で見えるものとか、
手で触れるものとか、
自分たちの感じている「世界」は、こういった直接的な感覚で認知されている物で構成されている。

じゃ「これがホントに世界の全てなの?」という疑念を抱せられる事が、音楽を聴いていてしばしある。少しだけ「現実と非現実の境界」を越える音。昨日のマンダラ2のライブはそんな感じだった。

日比谷カタンと言う人。
まあ、一言でいうとシュールなのですが・・・

ギターが上手いと言う触れ込みだった。
確かに上手い。
幻想的なハーモニーを響かせ、
ジャージーに時にはスパニッシュなフレイバーをかもし出し、
細かく煽り立てるようなリズムに、
奇妙に七変化する歌声を絡ませながら、
独特の音空間を造り上げていく。

でも、見るべきもの聞くべきものは、そのテクニックではなかったデス。
シュールな出で立ちと、少し芝居がかった万華鏡のようにコロコロと変化する歌詞と声。それが全く違う世界へとボクをいざなう。
前述のギタープレイがそれを支えるウツワ。ウツワの中には強力な酸が満ちている。その中にカタンが奇妙な歌声で唄いながらズブズブと沈んで、一抹の煙を上げながらドロドロに溶けていく。ウツワの中をのぞくと、酸の中から溶けたはずのカタンがニヤリと笑う・・・
今思い起こすとそんなイメージだったと思う。

カタンの歌を聴いて引っ張られていったのは、確かに全く自分の知覚外の「非現実」の世界。境界を一歩越えたあたりだったと思う。
直接的な知覚では感じる事ができない、なにか落ち着きのないふわふわした世界。真っ暗で何も見えないじめじめした地下室で空中に浮いているようなそんな感覚。しかし、なぜか居心地がよい・・

音楽は極論してしまえば、現実外の空間だと思う。何かを模した擬似現実であったり、完全な非現実であったり。
一曲ならば5分、LP一枚なら40分、ライブ一本なら2時間、そういった現実外の世界へ行く往復切符なのだろう。帰ってこれる、とわかってるからその刹那が楽しめる。

擬似現実や非現実に行く目的は人それぞれだろうけど、現にこういった「非現実」は目の前に存在し、それを否定する事はできない・・

20050728mandara2-3
で、次に登場したのがこのキキオン
日比谷カタンの濃い世界を堪能した後に一抹の清涼剤。
少しアンニュイな女性のボーカルに、優しくアコーディオンが絡み、スキップするようにアコースティックギターが寄り添う。3人だけなんだけど、やはり皆が同じグルーブを感じて同じ高みに上って行こうとする。これは以前にLaidbacKを見たときもそうおもったんだけど、人数が少ない事でリズムやグルーブを出す事にハンディキャップは無いんだと。
キキオンの場合はラテンやスパニッシュを意識したリズム作り。シンプルだけども、ひとつひとつが楔のようにココロに刻まれるリズムに、木管楽器のように優しくも憂いのある歌声がとてもマッチしてたデス。
黒い大きなアゲハチョウがひらひらと飛んでいく、そんなのが見えたのは僕だけですかネ(^^;;

20050728mandara2-4
トリはヒネモス。この日は11人のフルセット。全員そろってピアノ付きは久しぶりにみるかなぁ。
相変わらずココロの中に忘れた童心をくすぐられる演奏。
「夏の印画紙」「象海を渡る」なんかの以前からやってる曲は、アンサンブルも固まっていて、重厚でかつメロディーがぐっと浮かびあがる名曲になりつつあります。新曲も幾つか演ってたですね。これもいずれ練りに練られて名曲となっていくのでしょう。大所帯を生かした重厚なアンサンブルは魅力です。

暑い夏の夜、しばしのナチュラルトリップで涼をとれた夜でした(^^

| | Comments (4) | TrackBack (0)

« June 2005 | Main | August 2005 »